10/21未明の木星と その処理
21未明の木星を撮ってみました。透明度がやや悪かったのですが、シーイングは秋にしては良い方でした・・でも夏の写りには及びません。
木星を撮る前にカペラを撮って望遠鏡のコンディションをみてみました。
まずはピント合わせて撮った画像
続いてピント外し
もっとピント外し
ごらんのように光軸はまずまずですが 鏡面に圧迫でもあるようで 回折像が真円じゃないです・・真円で焦点内外像を対照に保つのは意外と難しいです。光軸がずれて 焦点像が彗星のように延びるのは問題外ですが 回折像が真円じゃ無くてもなんとかなってます。
さて木星の動画処理ですが アライメントポイント指定はレジスタックスの自動指定でやってみました・・気流ボロボロな時は 手動で惑星の縁に沿って6点ほど指定しています。
続いてアラインが終わった画面。緑の線グラフが右肩上がりになってアラインはうまくいったようです。気流ボロボロな時はグラフが水平なままになります。
緑グラフ 上と右に分布する部分は低クォリティーフレームのようなので スライダーを動かしてカットします。90.30%の数字が見えていますが ここが80%台では処理後の結果が思わしくない事が多いです
スタック終了でこんな画像が出てきました
ウェーブレット設定 今回はこんな感じ
1.5倍にリサイズして保存した後
ステライメージに持ち込んで色彩強調
南が上になるように画像回転
続いてシャープ処理第一弾の画像復元ですが 適用範囲を惑星より少し小さい範囲でしています。レジスタックスで縁を落として惑星全体に適用する手もありますが 周辺減光効果が強すぎて眼視イメージから外れる気がします。
画像復元も 毎回パラメータが変わります
ステライメージの標準シャープを少しかけて完成
ともかく 惑星が詳細に写るかは なにはともあれシーイング次第。夏意外は厳しいですね。ただ 今年の西日本は夏も駄目で 良シーイングは1年に1度も無く終了しそうです。春秋は よくいわれてる様に高気圧の後ろの天気崩れる前が少しマシのようです。
ということで 21日未明は木星とガニメデ イオが写りました。ガニメデの左縁が暗く落ち込んでるせいか 欠けたようになってしまいました(^^;
2012/10/21 01h31m35s- 100sec μ180 + RC2x (合成F24) EOS Kiss X4 iso800 1/60s 640x480クロップ動画から 4000/5995フレームをスタック 五藤マークX赤道儀恒星時駆動 自宅にて
« タムロンSP180mmでオリオン星雲 | トップページ | 南阿波サンラインで星撮り 10/19日 その1 »
「天文」カテゴリの記事
- 2/13のエスキモー星雲 (2019.02.17)
- 2/12の月(2019.02.15)
- 1/18の月(2019.01.30)
- 1/16の月(2019.01.20)
- 12/13の46P ウィルタネン彗星(2018.12.14)
わかりやすい解説ありがとうございます。
去年惑星を撮っていた時はレジスタックスでおわりでしたが、
そのあとステライメージに持ち込んで画像復元させるんですか。
勉強になります。
昨日、一昨日と風がほとんどなく、星のまたたきも少なかったので、惑星を撮るにはもってこいだったかもしれません。
今夜は高気圧の後ろに入るので気流がいいかもしれませんが、4連荘は体がもたないのでお休みします。
投稿: てげてげ | 2012年10月21日 (日) 18時46分
てげてげさん、こんばんは。
今回は使わなかったのですが、大気分散での色ズレをステライメージで3色分解合成時に補正するのも必要かもです。撮影時にプリズムで補正するのがベストでしょうが・・・。
晴れが続いたので、仰るように骨休めしないと身が持ちませんね。今日の晴れを冷蔵庫にでも仕舞って、雨になりそな天文現象の時に出して使いたいもんです。
投稿: ポンコツじじい | 2012年10月21日 (日) 19時59分
おはようございます。(^^) 師匠さま。
レジスタックスの詳しい使用方法と、
ステライメージでの処理、大変参考になりました。
私の撮影や処理の方法での違いが、
あちこちで判ってきました。
また、動画撮影の時間が気になってきました。
師匠の場合は、殆どの撮影で100秒にしてあるのに対し、私の撮影では30秒~40秒なのです。
また、スタック数も私の場合と大きく違います。
(露出時間が違うので当たり前なんですけど。f^_^;)
使用している望遠鏡の違いもあるし、
像の拡大方法も違いますので一概には言えませんが、自分の持っている機材の調整も含め、
もう一度、1からチェックしながら撮影に臨みます。
私の勝手なお願いに快く、ご自身の処理を紹介して下さり、ありがとうございました。m(_ _)m
投稿: はしもと | 2012年10月22日 (月) 08時43分
はしもとさん、こんにちは。師匠?失笑の方が似合うような気が・・・(^^;
秋以降は気流が段々悪化して高解像の惑星像を得るのが難しくなりますが、悪条件なりの処理方を見つけるのは、パズルを解いてゆくようで楽しいかもしれませんね。天文悪条件が揃った日本ですが、処理方などを鍛える場としては最適かもです。
投稿: ポンコツじじい | 2012年10月22日 (月) 18時06分
おはようございます。(^^)/
今朝の広島は雨ですが、
午後から晴れそうです。
って事で、晴れたら今夜も出かけようかな・・・。
師匠がお住まいの地域は如何でしょう?
これからの季節、気流の良い夜は少なくなるかもしれませんが、惑星なども楽しみながら続けたいとおもいます。(^^)
投稿: はしもと | 2012年10月23日 (火) 08時26分
はしもとさん、こんばんは。
晴れてきました。月が出てなかったら星雲撮りに良さげな透明度ですが・・・気流も悪そうだし、今晩の撮影はパスします。
投稿: ポンコツじじい | 2012年10月23日 (火) 18時11分